カラフルフーディングコラム|離乳食と子どもの病気情報サイト・赤ママWEB
緊張を緩めるほっこりごはん - 第60回 -
新年度になって、ご主人の転勤やお子さんの入園、入学など環境が変わったお母さんもいらっしゃることと思います。今までとは違ったタイムスケジュールで動かなくてはならなかったり、お付き合いも変わったり、何かと忙しいことでしょう。新しい生活は、なんとなく気が抜けなくていつもどこかで気が張っていることはないですか?
緊張でちょっとピリピリしている気持ちは、赤ちゃんにダイレクトに伝わってしまいがち。
まずはその頑張りを自分自身で大いに褒めて、次に意識的に緊張を緩めてみてはいかがでしょう。
そこでおすすめなのが、ペールピンクやペールイエローなど赤ちゃんカラーや春色に見られる『淡色』を意識的に取り入れること。洋服だって、食べ物だって、器だってよいのです。
淡色は、トーンはとても優しく、誰の気持ちも傷つけず、見る人に幸せなメルヘンの甘い夢の世界を感じさると言われています。例えば、離乳食にも色のある食材+白い食材で淡色のごはんを作るのもおすすめです。
食べる赤ちゃんはもちろん、作るあなたも癒されちゃうというわけです。
献立色彩の悩み解決します! vol.3 - 第59回 -
間があいてしまいましたが、コラム第50回、53回に引き続き、献立色彩の悩み解決術の3回目をお届けします。
違うメニューを作ってもなぜかいつもと代わり映えしない食事になってしまう。
そんな時は、色にポイントをおいて献立を組み立ててみてはいかがでしょうか。
具体的には、献立に、赤、オレンジチームのうち1色、そして緑を必ずいれるといったもの。今回は、より料理をおいしく食べてもらうための『緑』についてご説明いたします。
緑は食材に最も多い色です。また季節を問わずいつでも旬の野菜として食卓に取り入れることができます。緑は、ヘルシー感、栄養のバランスをとる、新鮮さなどをイメージさせます。意識的に体によいものを食べる行為は、心にも安心感を与えると言えるでしょう。緑の割合が多いほど、健康志向の高い方にはより安心感や落ち着き、精神的満足感を与えますが、逆にがっつりと食事をしたいスポーツマンや若者には、あっさり感や物足りなさを与えてしまうこともなきにしもあらず。がっつり食べたい人には、緑の量はそのままで、赤の料理や赤の食材をプラスして、見た目にインパクトをつけるとよいでしょう。
緑の調理で難しいのが、いかにあざやかなグリーンを保つかということ。茹で時間に失敗して緑がくすんでしまったり、しょうゆ味で味つけしたために、茶色に染まってしまったり、ドレッシングとあえて長時間おいたため、緑色が変色してしまったり、繊細な緑の扱いはとにかく面倒。一度失われた緑はもう戻らないので、いかに美しい緑を引き出すか、保つかがポイントになります。それには、加熱、冷却、味つけのタイミングは自分の都合でなく野菜に合わせる心の余裕が必要ですし、何より、『引き出された野菜の緑の美しさ』自体を知っていることが大切です。
緑の色あせの原因は、心の色あせに繋がっているかも!?しれませんね。
茶色の食事はよい?悪い? - 第58回 -
事業所や学校、福祉施設などで、カラフルフーディングのお話しをさせていただくことがあるのですが、「茶色の料理ばかりにならないように赤や緑を加えるようにしています。」と、みなさん特に茶色の料理を提供するときは何かと気をつかっているご様子。
なぜ茶色の料理のときはとかく色を気にするのか色彩心理の視点で考えてみることにしましょう。
茶色い食事は煮ものであったり、麻婆豆腐であったりと、みんなに愛される定番メニューも多いのですが、色だけを考えると残念なことに華やかさに欠けてしまいます。
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茶色は、温かさ、家庭的、落ち着く、素朴などをイメージさせます。ですので、ずっと外食が続いたり、色とりどりの食事が続くと、茶色い食事に『おふくろの味』を感じて素朴さにほっとしたりするのでしょう。逆に、毎食茶色の食事が続くと、例えそれがおいしくてメニューは違っていても、マンネリ化や代わり映えのないあきあきとしたイメージ、地味であか抜けないイメージをかきたててしまうのです。
茶色の食事が続いたら、茶色い調味料から離れて、赤やオレンジ、黄色がきわだつ献立で、食卓に変化球をなげてみてはいかがでしょう。
茶色の食事がよい、悪いというのではなく、何事もバランスが必要ということですね。
紅色マジック - 第57回 -
まだ寒さがしみる1月。ある勉強会に出席しました。緊張感と集中力で張りつめていた私に、一呼吸与えてくれたのが、お茶請けでいただいた淡い紅色の桜餅でした。たくさんの色に溢れた教室ですが、あの淡い紅色はなぜか頭に残って離れません。私は桜餅を頂きながら、桜吹雪舞う散歩道をほっこり楽しむ自分の姿を見たのです。そして、はりつめた緊張モードが和らいでいったのです。すると、空間が急に広がり、客観的に自分が見れるようになったのです。そのあと、落ち着いて勉強にとりくめたことは言うまでもありません。まさに、ピンクマジックにかかった瞬間でした。
紅色は、紅おしろい、紅緒のように古代から女性らしさを象徴する色として使われています。赤のように主張する色ではないですが、華やかさと優しさを添える色です。上品で洗練されたイメージを与える淡い紅色は、やさしくささやきかけるように心に落ち着きと一呼吸を与えてくれたのもしれません。また、紅色は甘さをもっともイメージさせる色とも言われています。
ですから、上品な淡い紅色の桜餅は、口にする前から甘さを強調し、より精神的な落ち着きと満足感を与えたのかもしれません。
心に余裕がないときはもちろん、女性らしい振る舞いや心遣いが必要なときには、淡い紅色が一役買ってくれそうです。
おせち料理に欠かせない色 - 第56回 -
2010年の幕開けとなりました。
お正月は、おせち料理を召し上がりましたでしょうか?自分で作るおせちもよいですが、デパートや通信販売でおせちを購入するスタイルも流行っているようです。
おせち料理を作ったり、パンフレットを眺めたりしていると、おせちのキーカラーが見えてきます。キーカラーはおせちを豪華にみせ、フレッシュ感を添える色。私が思うに、その色とは「赤」に「緑」でした。
赤は、中国からの影響もあり縁起のよい色とされ、また日の出の象徴でもあり、見た目に華やかさやボリューム感を与えます。日本料理の保存食となるとなかなか自然の赤を出すのは難しいですが、えび、いくら、かまぼこなどで赤を演出するのが一般的なようです。また、内側が赤の塗りの器を使うというのも演出の1つになります。
緑は、赤、オレンジ、黄の暖色の料理に落ち着きと調和をもたらします。そして、青々しい緑が、保存食であるおせち料理に新鮮なイメージを与えます。緑の料理は変色しやすいのでおせち料理には最適とは言えません。ですので多くはかいしき(南天、かしわなどの常葉)を料理の下にしいたり、添えたり、のせたりします。南天は、赤い実をつけあざやかな緑の葉を持つので、南天1つでおせち料理の表情に動きをもたらします。
キーカラー使いのポイントは、あくまでもアクセント程度に。特に赤は目をひく色ですから、頑張らない程度が心地よく響くのです。
おいしいピューレ色 - 第55回 -
先日、ある保育園の栄養士の先生から幼児食から離乳食への展開写真を2枚見せて頂きました。その栄養士の先生は、できるだけ色彩には気をつかって離乳食(ピューレ食)を作っているとおっしゃっていました。写真を拝見すると、幼児食の主菜であるボイル野菜とお肉を色別に分けて、3種のピューレを作るなど色を意識して調理をしているご様子。主菜、副菜、くだものを合わせると1食で6種類のピューレがプレートに並んでおりました。おいしそうにみせる努力をされていることが十分に伝わりました。
しかしながら、カラフルフーディングの観点から気になる点が1カ所。副菜の皿には食をそそるとは言いがたい黒の混ざった焦げ茶色のピューレが盛られているのです。もう一度幼児食を見直してみると、やっとわけが分かりました。その焦げ茶色のピューレのもとの姿はトマトときゅうりのサラダ。すなわちトマトの赤と、皮付ききゅうりの緑を混ぜたものでした。
ここで色の原理を考えてみましょう。すべての色は赤、黄色、青の3原色から作られます。例えば、赤と黄色を混ぜればオレンジ、黄色と青を混ぜれば緑といった具合に。2種類を混ぜるときれいな色ができますが、3原色の3食を混ぜるとくすんだ色になるのです。
摩擦を防ぐためにどのように
さて、話はもどってトマトときゅうりのサラダ。きゅうりの緑は黄色と青を混ぜてできた色。なので緑には2色の色が含まれます。そこにトマトの赤を加えると、3原色の3つの色を混ぜ合わせたことになり、色はくすんでいくというわけ。この対処法は、きゅうりの皮をむいてトマトと合わせてピューレにすること。色の原理を知っていれば、対処法も簡単に導きだせるのです。
みなさんも、ピューレ食を作るときは、赤と緑のミックスにはご注意を!
寒くなると目につく色 - 第54回 -
10月のある晩、台風が近づいていることで急に気温がガクンと下がり、ひやりと冷たい風に思わず肩をすくめました。いつも通る真っ暗な道を足早に歩きながら目に入ってきたのは、明かりを灯したまっ赤な赤ちょうちん。「わ〜、あったかそう」と心の中でつぶやく私。向かい側の店にもまた赤ちょうちんが温かそうに光ります。「この店も赤ちょうちん下げてたんだ……」Tシャツの季節には目にも入らず、気にもとめておりませんでした。
寒くなると本能的に赤に反応するのは、もしかすると、火を使っていた原始時代からのDNAがいまだに体のどこかに残っているのかもしれません。火は、敵から身を守り、暖をとり、食材をごはんに変える、まさに命をつなぐ道具。赤は生命力、生きることの象徴といえましょう。
赤は、パトカーや救急車のランプ、消防車、ブレーキランプ、信号機など生命に関わるマークや標識、合図に使われますが、そこからも、赤が命に関わっている色とされているのが、分かると思います。
さて話は戻って先ほどの赤ちょうちん。赤ちょうちんのすごいところは、冷えた体を温めるだけではなく、冷えた心まで温まるイメージをもかきたてること。 もしかすると、現代人にとって心の冷えも命の危機に関わる要因の1つとになるといえるかもしれません。寒い季節、体は冷えても、せめて心だけはいつもほっかほかでいたいものです。
献立色彩の悩み解決します! vol.2 - 第53回 -
献立を立てるさい、栄養や、嗜好や気候、体の状態のことを考えるのはとても大切なこと。でもせっかく手間をかけて作った食事なのに、皿にのせてみると、なんだか彩りが味気ない、見栄えがしないなんてことないでしょうか?献立に、赤、オレンジチームのうち1色、緑をいれましょう!という提案で、色彩献立の悩みを解決してしまいましょう。
前回の『赤』に引き続き、今回は『オレンジチーム』についてご説明いたします。
通称『オレンジチーム』には、オレンジ、茶色、黄色の3色が属します。
オレンジ、茶色、黄色は、暖色系で温かみを感じる色です。オレンジ色は、色彩の中で最も食欲をそそる色と言われています。オレンジや黄色はあざやかであればあるほど、料理の彩り度をアップさせます。かぼちゃやにんじんのオレンジ、たまごやさつま芋などの黄色などがそれです。
できれば、しょうゆ味ではなく、塩味、クリーム風味、レモンなどを加えてフルーティーに仕上げると、本来の色が活かせます。オレンジや黄色のくだものや野菜を組み合わせたサラダやスープなどの幅広いレシピバリエーションも欲しいところです。
茶色は郷愁の味や安心感をイメージさせる色です。しょうゆ・ソース・みそ味、フライ、焼き肉などの料理はとかく茶色になりがち。いくら味がおいしくても、茶色の料理が並ぶと、平凡で華がなく寂しい感じを与えてしまいます。毎回そうならないために、ソースやトッピングのカラーバリエーションレシピをいくつか持っているとよいでしょう。また、メインに茶色の料理がくるときは、赤や緑のあざやかな色の付け合わせや副菜を選ぶこともおすすめします。
選手の最高のパフォーマンスを引き出す色 - 第52回 -
今年の夏も世界陸上で盛り上がりましたね。
私も眠い目をこすりながらも、奇跡の瞬間を見逃すまいとテレビにかじりついておりました。 印象的だったことは、選手と観客が一体感になった応援スタイル。ときに会場を湧かせ、ときに選手の集中力を高めるサポートに徹しと、選手一人一人の個性に合わせた応援もおもしろいものでした。
選手の集中力を高めるサポーターとなったのは、観客だけではありませんでしたね。
今年から赤茶けたトラックから、青のトラックに変更されたことにみなさんは気づかれましたでしょうか? 青は集中力を高める効果を持つとされ、それがフライングを減らすのではと採用されたそうです。
実際青色にピンとこない選手もいたようですが、色の効果は、意識とは違う部分で働いている場合もあるでしょう。また、『青イコール冷静、リラックス』とのメッセージを予め知っておくことで、青がセルフコミュニケーションのスイッチとなり、リラックスモードに導かせることで、青の意味はさらに強調されることでしょう。
また、暑さをイメージさせる赤に比べ、青は涼やかさをイメージさせるので、暑い夏には、選手にとっても観客にとっても最適だったのではないでしょうか。
皆がベジタリアンになるべき
色の力が選手の精神面に大きく働きかけるのことが認知された今、試合前に食べる食事の色も闘志を燃やしエネルギー補給の赤のトマトソースパスタや、糖質、水分、ビタミン補給のまっ赤なスポーツドリンクが主流になるのも遠くはないと、カラフルフーディングの創始者の私はワクワクするのです。
まっ赤なドリンクで夏の疲れを吹き飛ばす! - 第51回 -
「ママは夏バテなんてしている場合じゃないわ!」
気力、体力と根性で暑い夏も関係なし!とはりきるママには、脱帽です。
そんながんばるママのための、まっ赤な元気ドリンクを紹介します。
炎天下ではのどが乾いたと思った時には、もう遅いとも言われます。
外出時には、こまめにママも子どもも水分補給をしましょう。
◎まっ赤なハーブティー◎
〈材料〉
ハイビスカス 2g
ローズヒップ 2g
はちみつ 好みで
水 1カップ
〈作り方〉
小鍋に水を入れ沸騰したら火を止める。ハイビスカス、ローズヒップを入れ5分間抽出する。茶こしを使ってカップに注ぐ。好みではちみつを入れる。 冷やして飲んでもおいしい。
ハイビスカスのクエン酸はエネルギー代謝を促し、疲労回復を早めます。
ローズヒップは天然のビタミンCがレモンの20〜40倍も含んでいます。ビタミンCは汗とともに流れてしまうので、汗をかくこの季節は、特にビタミンCの補給には気を遣いたいものです。
まっ赤なドリンクで、元気とパワーを補給して、この夏をパワフルにのりきって下さい。
献立色彩の悩み解決します! vol.1 - 第50回 -
栄養士さんやお母さん方にこんな相談をいただくことがあります。
「栄養が完璧なのに、食欲活性に結びつかないの」
「栄養が完璧!だけど、見た目の華やかさが欠けてしまう」
「栄養+色のバランスも考えているに、なんだか単調なの」
いくら体においしい献立を提案していても、目と口にも同じように響いているわけではないのが現実なのですね。
色彩ですべてが解決できるわけではないですが、その手助けになればと思い、おいしく見える献立色彩術をお伝えしたいと思います。
ポイントは、赤、オレンジチーム、緑の3カラー。
今回は、赤についてお話いたします。
赤は、食事を華やかに見せる色であり、日本人にとっておめでたい色でもあります。また、辛さやスパイシーさをイメージさせたり、こってり感を軽減させ食べやすいイメージを持たせたりと、食欲活性にもつながります。また、赤は、体が温まりそう、元気になりそう、勇気がわきそうなどとやる気にもつながるイメージをかきたたせ、心や体にも活力を与えます。
こう考えると献立色彩の中の赤の重要性が見えてきます。
献立色彩がパッとしないと感じたら、赤の食材を1つでも使ってみる、赤の料理を献立に加えることをおすすめします。
しかしながら、赤の食材は緑の食材に比べてとても少ない。手軽に使いやすいものは、トマトや赤ピーマン、梅干しでしょうか。子どもであれば、いちごやりんご(皮付き)もよいでしょう。大人なら、輪切り・粉末・糸唐辛子、赤のゆずこしょう、レッドペッパー、くこの実なども使えます。
おすすめは、赤ピーマンを使った料理レパートリーを増やすこと。手っ取り早いところでは、今まで緑のピーマンをつかっていたところを、赤に替えてみて。それだけで、献立はぐっと華やかになるでしょう。
今夜からはまず『赤』を気にして献立作りをしてみてはいかがでしょうか。
まず、献立色彩を見直してみます。献立のカラーバランスはどうなってますか?毎日茶色の料理ばかりが続くと、献立内容が変わっているのにも関わらず、代わり映えなく見えてしまいます。
オレンジやグリーンなどが入っていても、しょうゆ味のため茶色になっていたり、茹で過ぎで色があせてしまったりと結果的には違う色になってませんか?
日本人の嗜好にあったしょうゆ味はなくてはならない味つけですが、献立内で味の重複をさけるためにも1〜2品にします。そうすることで、しょうゆ味のために色が生かせないということもなくなるでしょう。
縁の下の力持ちは何色食材? - 第49回 -
離乳食レシピの提案も5年目にさしかかりました。こちらで提案させていただいているレシピは、シンプルで素材の味をいかすこと、すなわち色をいかすことを念頭に作成しています。かなりの数のレシピを提案しているうちに、白い食材の素材力に気づき始めました。
白の食材といえば、野菜は玉ねぎ、ねぎ、大根、かぶ、りんご、にんにく、タンパク質食材は、豆腐、豆乳、乳製品、ささみ、白身魚、穀類はじゃがいも、うどん、ごはん……、とメイン食材になりにくく味にインパクトのないものばかり。言ってみれば脇役食材。しかしながら、この脇役食材は、まろやかさ、うまみ、甘み、クリーミーさを添え、味に奥行きを作るベスト食材なのです。特に野菜については、コトコトと優しく煮込むことで、そのパワーを十二分に発揮します。
栄養の視点からみてると、白い食材は、野菜、タンパク質、穀類にあてはまります。ですから、例えば献立中に野菜が少ないのあれば、主菜に白い野菜をプラスしてコトコトと煮込むことで、色合いを崩さずに栄養価を高めることができます。
白の食材は料理の美しい色を保ったまま、優しさと味わい、そして栄養価をアップさせる縁の下の力持ちだったのです。
これは離乳食だけでなく大人の料理にも使えるテクニックなので、料理にひと味足りないと感じたら、身近にある白い食材を加えてみるのも手かもしれません。
満足感、満腹感を得やすい色 - 第48回 -
先日、オレンジ色をテーマに料理を作るクッキングクラスを開催しました。
オレンジは、食欲活性カラーと言われますが、それを強調すべく、スパイスをふんだんに使い香りからも食欲を刺激するメニューにしました。
作りながらも食欲を刺激され、すぐにお腹がペコペコに。そしていよいよお待ちかねの試食タイムとなりました。サイドディッシュには、カラッと色よく揚がったスパイシーサモサ、オレンジドレッシングのサラダ添えが色よく盛られ、スープボールには大地の声が聞こえてきそうな有機にんじんのポタージュが注がれ、メインディッデュには輝くイエローのターメリックライスに、深いオレンジ色のスパイシーチキンとトマトのココナッツカレーがたっぷりとのせられました。
真っ白の食器が、料理の色をさらに美しく際立たたせ、空腹感もマックスに。
おしゃべりも忘れて、オレンジ色にひたすら向き合う試食タイムとなりました。
するとどうでしょう。1/3を残したところで、意外にも満腹感と満足感が押し寄せ、「あれ?お腹がいっぱいになってきた」との声が。完食したころには、満足感、満腹感もピークとなり、デザートのキャロットケーキまでたどりつくことができませんでした。
これは、グリーンをテーマに作ったときにはなかった感覚です。
もしかしたら、オレンジは膨張色ですので、見た目のボリューム感が出たために、食欲刺激より視覚的な満足感が勝ってしまったのかもしれません。
参加者さん全員で身をもって、オレンジの色彩効果を体感したのでした。
色彩エンターテイメントへようこそ - 第47回 -
先日、神奈川県大和市栄養士会主催で、一般の方を対象に、カラフルフーディングの講演をさせていただきました。集まった参加者の年齢層は想像以上に広く、10代から85歳まで。職業もばらばら。共通していることは、みな料理人(職場、家で)であること。毎日の料理にプラスアルファーの何かを取り入れたいと足を運んで下さいました。
私は、実例を交えて、キッチンですぐに使える『カラーテクニック』を多くお伝えしました。最後は、ピンクの料理のデモストレーション。目の前で染まる乙女色のごはんに、男女問わず心奪われたご様子。試食もされて、色の楽しさを心と体で実感されたようでした。
そのときの、アンケートの一部をご紹介させていただきますね。
83歳で自炊を始め、玄米菜食、健康に気づかう食事を作ってます。『健康』ばかりに気をとられ、『色』の存在を忘れていました。今日から『色』を取り入れて生涯現役!ピンコロ目指して楽しみます!
(85歳男性)
太く力強い文字に、スタッフ一同感激につつまれたのは言うまでもありません。
色を楽しむ権利は老若男女に平等です。大切なのは色を楽しもうという心。遊び心で見た色の世界は、生活を豊かにする限りないエンターテイメントと再確認したのです。
色が語るシニアの食生活 - 第46回 -
先日、リタイア後のご夫婦対象に、「食とコミュニケーション―――シニアのためのカラフルフーディング」を講演させていただきました。
そのなかで、私の講座の定番である色彩イントロクエスチョンを行ったところ、シニアならではのおもしろい回答が得られました。50〜60代の方の食に対するこだわりが色から見えてきたのです。
『赤』の食事の写真(赤いピラフ、チキンナゲットパプリカ添え、赤のサラダ、トマトと金時豆のスープ)と『緑』の食事の写真(緑のピラフ、チキンナゲットパセリ添え、グリーンサラダ、春菊のスープ)を並べ、どちらの色の食事を食べたいですか? それはなぜ? とたずねたところ、ほとんどの女性が緑を選ばれました。その理由を聞いてみると「緑といえば野菜ですからね」「緑はヘルシーな感じだもの」「緑の方が栄養価が高いものね」と、ほとんどの方が、緑色に野菜や健康をイメージされたようでした。お見せした赤と緑の写真の食事内容や野菜の量は、それほど変わらないというのに!普段から、いかに健康に気をつかったお食事をされているのか、その志しの高さが伺えました。
対して男性群。緑は、「味気ない」「物足りない」「おいしそうにみえない」とのご意見。インパクトやスパイシーなイメージの赤に人気が集まりました。どうも男性は、食べたいもの、おいしいが食の前提。健康の要素は二の次のようです。
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